セミナー情報

介護士のなおみさんから「噛む力」の感想が届きました。

※なおみさんは歯科衛生士免許を持つ、介護士さんです。

きっかけは『噛むこと認知症の関係』

現在、介護職として日々認知症の利用者さんと関わる中で、どのようにしたら認知症の症状がゆるやかになるのか少しでも脳を活性化する方法がないかと情報を集めていました。

認知症の利用者さんと接したり、利用者さんご家族のお話を聞く中で、これまで当たり前にできていた行動ができなくなってきてしまうことが分かりました。

  • トイレの場所が分からず家の中で放尿してしまう
  • 不安を強く感じることで相手を攻撃してしまう
  • 夜間徘徊し事故に遭って手術する

そのような現場を経験することで、「認知症の発症時期を遅らせたり認知症にならないような生活習慣を知りたい」と調べていた時期に、歯の組織の歯根膜に刺激を与えることで脳へ刺激を与えることができると知り、噛むことは「認知症を発症する高齢者を減らすことができるのではないか」と思いセミナーを受講しました。

 

今回、高島先生と増田先生のお話を聞いて、まず誤嚥や窒息事故、口腔機能を育てるために乳児期にたくさんの食という体験を通して刺激を与えてあげることが大切なのだと思いました。

乳児が自らの手や口を使い、たくさんの物や食材に触れ、舐める、噛む、味わうことで食べられるもの、食べられないもの、甘味や塩味、酸味などを感じ、五感を刺激することが大切なのだと感じました。

うちの子供たちはというと

私自身は小学生の子どもの母親ですが、今回のセミナーが終わって子どもの口腔内を確認したところ、小学6年生の長男はV型口蓋、そして小学2年生の次男は、△型口蓋でした。

長男は特に父親の遺伝が強く下顎が小さかったために、歯並びに問題が出てくることは予測できましたが、親として食べ物の食べ方や舌の使い方を教えることはありませんでした。

 

正直もっと早く知りたかった

今回のセミナー内容を子どもが乳幼児期に知ることで、少しでも対策がとることができたのではないかと後悔しました。
かかりつけの歯科医院から矯正歯科を紹介され受診した際に「歯を抜いた上で矯正をしましょう」と勧められています。

本人の意向で歯科矯正は,高校生になってからスタートしようかと話していましたが、子どもが乳児の頃から〇型口蓋が良い口腔機能ということを知りたかったです。
そして〇型口蓋にするために歯科に定期的かかり前歯4本を並べることができれば、今のV型口蓋から少しでも良い状態に成長できたのではないかと思いました。

情報が現場のママには全然伝わってこない

子どもがまだ小さい頃、子育て雑誌や子育ての本を読み子どもを虫歯にしないためのグッズの紹介などはありましたが、歯列への情報はほぼなかったように思います。

13年前に交付していただいた母子健康手帳には,「歯の名称と生える時期」で乳歯や永久歯の生える時期や本数の説明で「初めての歯磨きのポイント」では、歯磨きを進める順序が掲載されていましたが、噛むことの大切さを教えてくれる内容ではありませんでした。

「噛む」ってすごい大事なんだと再認識

今回のセミナーでは乳幼児期に噛むことで機能的な歯並びをつくることできることを知ることができました。

我が子の乳幼児の頃から虫歯の有無だけでなく口腔内に意識を向け、一生付き合っていく歯を並べることを意識し、噛むための経験や食材選び、調理法を工夫することができたらどんなに良かったか。

 

このことを歯科業界だけでなく、乳児健診の際や保育幼児教育関係、小学校の教諭や保健教諭なども知ることで、「なぜ噛むことが必要なのか」ということを小さい頃から当たり前のように知識として学習する機会があれば良いのにと思いました。

 

子供のころから認知症の話って先の長い話ですが・・・

そして、子どもの頃から口腔機能と形態が調和のとれた状態を保たせ、正常な咬合を行うことで歯根膜へ刺激を与え、その歯根膜から脳へと刺激を与えることで、認知症になるリスクを減らしたり、認知症を発症する時期を遅らせることができればと考えました。

介護士としても即戦力の講座でした。

これから介護施設で働くなかで、すぐに現場に活かせる情報を知ることができました。

利用者さんの上顎と下顎が固定され、しっかりと咬合できる姿勢をとるか上顎が上がらないようにすることで、舌を口蓋に圧接し嚥下できることを知ったので介護施設でも今回の知識を活かしていこうと思います。

日々接している90歳を超える介護施設の利用者さんは、ご本人たちは当たり前のように歯がなく総入れ歯をいれています。

  • 歯が痛めば歯を抜く。
  • 歯がグラグラすれば歯を抜く。

それが当たり前の時代で生きてこられたのだと思います。

それを新しい知識として情報を伝えることでこれまでの当たり前を塗り替えていくサポートをしていきたいです。

口を閉じていれば見えない口腔内に興味を持ち,1本でも多くの歯を残しながら,上手に嚥下できる人たちを増やしていきたいと思いました。

これは個人的な思いですが・・・

最近は,乳幼児と接する機会がほとんどありませんが,妊娠中や乳幼児を育てているお母さんには,【口腔の機能の発達】新生児吸啜からサックリング・サッキング・チューイングと繋がる一連のながれを1つ飛びにすることなく、4段階を経験させて,舌の動き,口腔機能が正常に発達することを伝えていきたいです。

これまでの歯医者といえば

虫歯治療、歯周病治療のイメージがまだまだ強いですが、虫歯の治療も意識しない小さな頃から、口の中に興味を持ちその子らしい咬合をその子と一緒につくることで、一生涯自分の口から食事や栄養をとり元気に健やかに生活を送ることができるお手伝いを今後もさせていただきたいと思いました。

噛む力は生きる力に繋がる

そう今回改めて感じました。

これから口腔機能をもっと勉強して、必要な方に伝えていきたいと思いました。
貴重なお話しいただきました!
高島先生、増田先生、ありがとうございました。

ご希望者多数により、見逃し配信いたしました。(現在配信期間終了)

リンク

2021年1月17日『噛む力』ご案内ページ

0歳からの健口長寿研究会ホームページはこちら